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フリーの限界とセキュリティ



フリーの限界とセキュリティ


「フリーミアム」という言葉が以前流行りました。

この吹上経理通信でも取り上げたことがあります。

吹上経理通信 「フリーの戦略の目的と効果のある業種を考えよう」 2012.2.12
『無償版を広く提供することで最終的な製品・サービスの顧客を増やす』

これがフリーの戦略の1つですが、

この手法を脅かす事件が最近起きました。

日本国内で、フリーのソフトウェアをダウンロードすることによって起きたウィルス事件が問題視されています。

webが日々の生活に深く根ざし、ソフトウェア・ネットサービスに求められるセキュリティの水準も更に高くなっています。


出元のよく分からないアプリやソフトウェアを使う人は次第に減っていくでしょう。

これは中小のソフトウェア開発会社には向かい風になります。



フリー(無償)でお使いいただくことがすべての始まりなのに

そもそも使っていただくこともできないとなると、事業が全く前に進みません。
利用者がいないと開発も進めることもできず収益もゼロのままです。


信用と安心の壁の図

こうしたフリーソフトの信頼が揺らぐなかで、「フリー」の戦略を用いていた事業者は何をすべきなのでしょうか。

まず、ご利用者様へ安心を担保することが必要ですが、知名度の低く実績の乏しい中小企業でそれは難しいことです。


BtoB のソフトウェアについてはもともとフリーの戦略は有効ではなかったように見受けられます。

通常の新規開拓によって、自社を知っていただき、ご提案を重ねて1つ1つ信用を勝ち取っていく愚直な取り組みが肝要かと思います。

「無償のお試し版のご提供」という旧来の試供型の新規開拓に帰結するのではないでしょうか。



私たちが暮らしている社会では、セキュリティ・安心にお金が支払われます。
街中でカギのついていない自転車に乗る人はほとんどいませんよね。
時代が変わって技術が進歩しても、人々はカギを買うことをやめません。
安心がかんたんに脅かされる「フリー」は通用しにくくなっていくのでしょう。


「商売・事業は信用の足し算」
と、いつものお題目に戻って結びの言葉とさせていただきます。


平成24年10月12日
吹上経理支援
代表 日高 大輔




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