営業のアウトソーシングで失うもの
営業のアウトソースについて周囲の事業者様とお話をすると、しばしば「?」と思うことがあります。
営業や販促業務のアウトソースにおいて、投下したボリュームとレスポンスの比率が、当社で把握しているものと比べあまりにも低い事例に出くわすのです。
商品やサービス、ターゲット選定はそれぞれ違うため、一概にレスポンス比率は比較できませんが
「社会統計学的に一般的な数値」
というのは商品やサービスを問わず基準があるように思います。
それを飛び越えて営業のアウトソーシングで低いレスポンスしか実現できていない事例を目の当たりにすると、「本当にこれでよいのかな?」と疑問に思います。
また、営業には顧客獲得や売上増加以外にも次の機能があります。
・市場の情報を吸い上げる
・顧客の情報・ニーズを吸い上げる
・自社商品や競合商品の情報を吸い上げる
研究開発・市場調査を十分に行なう資金を持たない我々中小企業が営業を放棄することは上記のような自社のコアコンピタンスを育てるいわゆる「粗利を生む部門」を放棄することになりかねません。
それは営業費の費用対効果が低いことのロスよりも決定的で致命的なことのように思います。
自社が「技術の会社、商品開発の会社」である場合は、それこそが自社で強みにすべき点で、
そのためには「営業を放棄してでも経営資源を技術や商品開発に集中する」という選択はあながち間違いでもないでしょう。
それにしても、失うものが大きいと感じます。
営業のアウトソーシングは素晴らしいサービスだと思いますが、自社の事業の在り方とのバランスは注視すべきと思います。
これは創業7年目の小規模事業者の考えですが、皆さんのお考えはいかがでしょう。
吹上経理支援
代表 日高 大輔