新規開拓も人脈も、一段上を狙う (小規模事業者向け)
一流は一流と仕事をしたがる。
二流は三流と仕事をしたがる。
こんな言葉がありますが、これは的を射ているように思います。
恥ずかしながら私は三流にあたります。
三流はひたすら 練習・練習・練習 が大事だと思いますので、一流の方を師と仰ぎ日々精進せねばなりません。
さて今日は、「1つ上を狙おう」というテーマのお話です。
わたくしゴトですが
「BtoBの領域では収益性においても市場での重要性においてもほぼ底辺の仕事」
そんな指摘をされたとしても文句を言えないような、会計事務の代行業を個人で始めて、まさに三流から始まった私の商売。
(三流の私の恥ずかしい失敗談は
→こちら)
それが最近、少しずつお仕事・お客様の規模や質が高まっていることを感じます。
自分が御しやすい・売りやすい客層 を選ぶのは、売上を確保したり業務の標準化をする上では重要なことです。
自戒を込めて書きますが、三流の仕事は拡げやすいですよね。
ですが、その延長線上にはジリ貧の未来が待っているだけです。
だからといって、自社の競争力を急に上げることなどできないわけで、どうしたらいいのでしょう。
事業においては「自社のコアコンピタンス」の部分で無理に背伸びする必要は無い、と私は考えます。
自社の強みの部分でヘタを打とうものなら商売の資本である「信用」を失って、再起するチャンスさえ潰してしまう恐れがあるからです。
「できること」と「できないこと」は明確にすべきでしょう。
急成長ベンチャーや高度成長期のような将来の可能性に満ち溢れた社会であれば失敗を恐れない気概やトライアンドエラーも評価されるでしょうけれど、
今私達は、高度に成熟し縮小を続ける市場で戦っています。
この場合、何よりも信用が積み上がることを重視すべきのように思います。
無理な背伸びをすべきなのは商品・サービスにおいてではなく、
「客筋」「客層」 のところだ。
そういう風に私は考えています。
話は本題に移ります。
「客筋」「客層」の水準が上がってくると、相手から自身へ求められる立ち振る舞いや意識・「人となり」も高度になります。
もちろん商品・サービスの内容も然り。
小規模事業者ではそれが顕著です。
なので、自分の周囲の人脈や新規開拓においては
「自分がもう少し頑張ればお付き合いできる人・会社」
を狙っていくとよいと思います。
ただ、簡単な事ではありません。
狙ってもなかなか獲れないでしょう。
実は、そのことに価値がある。
背伸びを続けていれば、おのずとこれまでの既存顧客とのお付き合いは「常識」になっていくので、既存の客層や人脈は無理なく拡げていくチカラが自分についてきます。
これまで普通だった顧客層や人脈が今度は、追わずともむしろ向こうから近づいて来てくれるようになるでしょう。
さて、
そんなことをしていると、ムクムクと頭をもたげるモノがあります。
それは
「傲慢」「驕り」です。
お調子者の私なんかは特にこれが悪い癖です。
だからこそ、先ほど述べたように
「自社のコアコンピタンスで背伸びはしない」ことを肝に銘じる必要があります。
気が大きくなることでうっかり大怪我をしないために、です。
上を狙うしたたかさと、慎重に実力を見極める冷静さ。
そういうバランス感覚が小規模事業の運営には求められているのだと私は考えています。
平成24年6月12日
吹上経理支援
代表 日高 大輔