カイゼン
「乾いた雑巾を絞り続ける」と例えられるトヨタのカイゼン。常にその業務に不効率な要素はないかと考え続ける「モノ作りの精神」が今のトヨタを支えているのでしょう。
少し前のことになるのですが、トヨタの流れを汲む企業の出身の方が幹部として在籍している社会福祉法人に関与させて頂いていた時期がありました。
ある日、その幹部の方が社会福祉法人のオフィスを覘かれて、一つ一つの備品について職員に聞いておられました。
「どうしてこれはここに置いてあるのかね」
「これは何に使っているのかね」
「それはいつ使うのかね」
私は他の業務中でしたが、その質問の一つ一つが「あぁ、なるほど」と考えさせられる内容のものばかりだったのです。
そして、「これがカイゼンなのか!」と気持ちが高ぶったのを今でも覚えています。
今となってはそれがトヨタの「カイゼン」であったとは思いませんが、「慣れが引き起こすムダ」に気付く良い機会でした。
国内ファーストフード最大手のマクドナルドも最近、業務マニュアルを見直してコスト削減に成功したといいます。
まずは今の業務が「なぜ」そうなっているのか。これを一度確認するだけでも効率を良くしたり、事故を防ぐことにつながるのではないでしょうか。
平成17年9月12日
吹上経理支援
代表 日高 大輔